Rocket

ロケット

学生の作るロケット

COREを含め能代宇宙イベントなどの共同打上実験に参加している学生ロケット団体は,"ハイブリッド"という推進方式を用いたエンジンを使用しています.
3DCADソフトなどのソフトを用いた設計,工作機械を使用した加工・製作から,安全の検証までを学生のみで行い,打上げに挑んでいます.

プロジェクト発足

COREでは,8月能代宇宙イベント,11月伊豆大島共同打上実験,3月伊豆大島共同打上実験と1年で3回のプロジェクトに向けて機体の制作を行っています.

各プロジェクトの発足の際に,プロジェクトの目標となる,ミッションを決定しています. 近年では,8月能代で剣岳や富士山を超える「到達高度」の更新.あるいは,11月伊豆大島で機体内で絵を書く,みかんジュースなど「独自ミッション」に挑戦しています.

これらを軸に,性能や計画を詰め,プロジェクトの方向性を決定します.

設計・審査

ミッションの決定に基づいて,各班設計・制作を行います.

能代宇宙イベント,伊豆大島共同打ち上げ実験ともに,打上げにおける安全を審査する,書類審査があります. 打上げに使用するランチャを破壊しないよう安全に飛翔できるか,適切な範囲を飛行するかが,機体の重心や空力設計値をもとに審査されます.

打上げ

打上げ当日には,書類審査に沿った機体であるか,現地での実測審査が行われます.これに合格して始めて,ランチャに機体を挿入する事ができます.

当日は,周辺の空域・海域や周辺地域を利用・管理する方に,ご協力をいただき,事前に決められた打上げ時間がウィンドウとして設定されています. 共同打上実験の安全監督や,責任者の許可のもと,PMが点火シークエンスを行い,実際にロケットを打ち上げます.

電装班

電装班では,ロケットの減速落下のための開放機構を適切に操作するため, また飛行軌道・高度を解析するデータログ収集のために, 気圧・加速度センサや無線機器を搭載し,それらを管理するシステムを構築します.

設計

電装のシステム,機能を決定した後,実際に基板の設計を行います. 主に,GPSで位置情報を取得するGNSSモジュール, ロケットの飛翔・頂点を検知する気圧・加速度センサモジュール, ロケットからログを受け取り,コマンドを送信するために,地上との通信を行う通信モジュール, これらを動かす電源モジュールの4つを設計します.

互いのモジュールが連携し,洗練された電装システムの設計を目指します.

制作

回路設計ソフトを用いて設計したPCB,使用する部品を発注する.
到着した基板に部品を組み込み,はんだ付けを行う.

各マイコンに対してArduino言語を用いて,プログラミングを行う. それぞれのセンサやモジュールが正常に作動し,速度やGPSを取得できるか試験を行う.

構造班

構造班では,ミッション決定に基づき,3DCADを用いてロケットの構造を設計します.

ノーズ,開放,電装,推進,フィンの5つの部に分かれ,推力による圧縮・引張応力・空力荷重などを考慮し, 破壊されないよう,安全な構造を設計します.
また,CFRPやアルミなどの材料について,シミュレーションによる強度評価や,実機実験を行い軽量化を行います.

ノーズ部

開放部

ノーズ形状の選定,強度評価を行い,3Dプリンタを用いて,ノーズ部を制作します.
制作後,実機を用いて,荷重試験を行い,適した強度があるか確認します. 開放の構成によって,ノーズが開放する場合もあります.

開放部

ロケットには,機体を安全に落下させるために,パラシュートを内蔵しています. 機体の一部を開放させることで,そのパラシュートを放出しています. 開放部では,それらの機構を設計・開発します.

ノーズ形状の選定,強度評価を行い,3Dプリンタを用いて,ノーズ部を制作します.
制作後,実機を用いて,荷重試験を行い,適した強度があるか確認します. 開放の構成によって,ノーズが開放する場合もあります.
ロケットには,機体を安全に落下させるために,パラシュートを内蔵しています. 機体の一部を開放させることで,そのパラシュートを放出しています. 開放部では,それらの機構を設計・開発します.

電装部

推進部

データログを収集また,開放を操作する電装を格納する構造部です.
海に向かって打上げをする,海打ちでは,電装部品に影響を与えず回収できるように,水が侵入しないよう密閉をしています.

推進部

推進に用いる,エンジン,バルブ(配管)などを格納する構造部です.
データログを収集また,開放を操作する電装を格納する構造部です.
海に向かって打上げをする,海打ちでは,電装部品に影響を与えず回収できるように,水が侵入しないよう密閉をしています.
推進に用いる,エンジン,バルブ(配管)などを格納する構造部です.

エンジン

ハイブリットロケットのエンジンは火薬や扱いの難しい液体酸素を用いずに,液体の亜酸化窒素と固体のプラスチックの2つの物質を扱う比較的安全なエンジンを用いたロケットです.

COREでは,市販であるHyperTEK社のエンジンを用いた打上げから始まり,現在では,エンジンを自ら設計し制作しています.

設計

目標とする飛翔高度や想定される機体の重量などから必要な推力及びトータルインパルス(力積の合計)を見積もり,それらを満たすサイズのエンジンを設計しタンク容量を決定します.
液体の亜酸化窒素を放出するインジェクタ部や,ノズル部においても,独自の設計を反映し,燃焼の高効率化を目指しています.
また,固体のプラスチック燃料部に関しても,燃焼の高効率化のために,3Dプリンタを用いた燃料の開発を行っています.

製作・試験

設計を基に,旋盤やロボドリルを用いて,加工を行います.

燃焼試験を通して,実際に設計した推力・トータルインパルスを得ることができるか検証を行います. 2回の試験結果が,設計値に対して適切な範囲に収まっていることで,そのエンジンを,実際に打上げで使用することができます.

燃焼

燃焼班では,エンジンの点火に用いるGSEの作成・管理を行う.

GSE(Ground Support Equipment)とは,ロケットの燃料である亜酸化窒素・酸素及び,駆動部に使う窒素のラインを管理するシステムである. 打ち上げ当日はもちろん,エンジンの検証を行う燃焼試験でも必要不可欠なシステムである.

燃焼試験

COREでは,エンジンの推力や安全性を確認するための燃焼試験を行っている.

実際の飛翔を想定し,大学グラウンドや県外の燃焼試験場にて実際にエンジンを点火する.
また燃焼試験によって得られた,エンジン内の圧力や温度,推力などを元にシミュレーションを行っている.

バルブ

燃料をタンクに充填し,エンジンに供給するバルブの設計・製作を行っている.

従来の"ステム式"に比べ,エンジンの開発の自由度が上がり,燃焼効率の向上・推力の増加が見込まれる.
さらに,バルブ式を用いることによって燃料の流量調節が可能になり,安定した燃焼を実現できる.

Simulation

Sim班では,燃焼試験で得られた推力の履歴やロケットの全長や重心位置などの諸元を用いて,ロケットの軌道を計算する.

PythonやC言語のプログラムを用いて,ロケットの速度や高度,流体力学に基づいた空力の数値を計算し, 打上げに使用するランチャが適切に使用されるか,安全な範囲にロケットが落下するかを検証する.

シミュレータの改良

現在COREでは,新たな自作シミュレータの開発を行っている.

従来の飛行軌道を近似計し,算出するものではなく.軌道を完全に表す関数を導入することで,より高精度のシミュレータを目指している.